松阪市議会議員 植松泰之 市政報告
うえまつ―しん22号-2 
平成28年11月15日

効果的な浸水対策が生む暮らしの安心

各地で大雨被害が

今年も台風はやってきました。しかも何度も。そのたび市内は大雨に見舞われ、九月に発生した台風16号が東海地方を東進した際には、場所によっては道路が冠水し(それによる通行止めも)、一部住宅では床下浸水の被害が発生しました。テレビの画面を通して目にする全国の大規模な浸水被害の映像に不覚にも慣れてしまっている私たちにとって、言うなれば、自然災害の恐ろしさを、身をもって再認識させられるのがこの時期です。

治水(ちすい)で流量を減らす

「治水」という言葉があります。河川の氾濫など水害を防ぐために護岸を整備したり、市街地に溢(あふ)れる水の流量を減らすために空き地や貯水施設などを整備したりすることをいいます。
松阪市が講じる具体的な治水事業はまだ決まっていませんが、幾つか考えられる有効な治水対策の一つは、川や側溝から溢れ出た水を一時的に溜(た)める方法です。

水を溜(た)める

つまり、空いている土地を調整池と呼ばれる遊水地として整備することで、大雨が降った際、そこに一時的に水を溜めることで、川のピーク時の流量を減らし、かつ側溝や排水路で流しきれなくなり道路に溢れ出た水(内水という)を溜めることで、可能な限り家屋への浸水を防いでいこうというものです。
公園や広場、学校の運動場も、一時的に遊水地としての役割を担えるよう整備することも期待できます。

地中に放水路を通す

この他、より事業規模が大きくはなりますが、新たに放水路(分水路とも)を設置する方法もあります。
大雨が降るたびに水が溢れる川A(百々川など)の途中に、流れを分岐させるための放水路を地中に埋設し、より大きな川B(阪内川)に繋いで放流することで、溢れそうな川Aのピーク時の流量を減らすというもの(図1参照)です。
もう一つ、川Aから分岐させた水を、放水路から一旦、地中深くに設置した大きな貯水槽に溜め、雨量が小康状態になってから別の放水路で川Bに流すという方法(図2参照)も効果的でしょう。

待ったなしの治水事業

これら一連の対策は、まち全体が取り組む「総合治水」として進められなければなりません。あらゆる自然災害対策の中で、治水だけが人間の知恵と努力で成し遂げられるものだからです。
今後、策定される松阪市の治水計画をより実りあるものとするために、私たちは注視していかなければなりませんし、積極的に情報を共有していくことも必要になってくるのではないかと思います。
長年、深刻な地域課題として私たちの眼前に突き付けられている浸水問題は、もはや待ったなし、地域住民の不安の解消に向け、一刻も早く対策が講じられるよう努めてまいります。